朝日AI フォーラム③

最終日は東北大学院の准教授大関さんから「量子コンピュータ人工知能を加速する」を聴いてきました

もともと、意識の研究のひとつのアプローチに量子力学があって、齧ってるうちに哲学的に面白いなと思ってました

存在が確率上にしか存在しなくて、因果論的に観測するとひとつに収束してしまう…

 

さてさて要約。
量子コンピュータはハードウェア。エラー訂正技術を持ってして、最小スペックは17bit。冷却に大掛かりな装置は必要になるが、ビットは超電導で動いているため、電気抵抗が少なく、fW(フェムトワット)レベルの電力で済む。重ね合わせの理論を用いているため0/1を同時に組み合わせたものを計算できる。足し引きしかできなかったコンピュータがかけ割りができるようになった状態。
従来は電流の有無で0,1を表現していたが、電気回路が8つ組み合わさり交差することで磁界の向きで表現する。
今の使い道として検索、素因数のアルゴリズムくらいしかないが、DWave2000Qというquantum annealerを用いると経路探索、スケジュール、AI(最適なニューラルネットワーク)といった最適化問題を数十ナノ秒で解いてくれる。1ビットが2つの選択肢を併せ持つことができるので、計算可能な選択肢は2の冪乗で膨大に増えていく。大関さんは一刻を競う災害時の各個人への避難経路の提示に応用中。

 

こんな物騒なものを工学的にチップにしてしまうところからもうついていけてないんですが笑

AIに使わせるにしても、ソフトウェア(とそれをつくる人間の思考力)が量子コンピュータに見合わなければ宝の持ち腐れな訳です

もちろん一刻を競う状況はある訳ですが、もっと実用化されたとき、人間の世界をナノ秒レベルまで短縮する意義は何だろうなとか考えてました

 

あと、量子コンピュータpythonの環境で使えちゃうみたいです!会場で実際に使って見せてもらいましたー

 

この3日間でAIを教育、神経科学ソフトウェア工学、ハードウェア工学(量子力学)から見てきました

ちょっと何言ってるかわからなかった部分もたくさんあったんですが、考えを最先端に早送りできたことは有意義でした。これらを日本語で聴けるって本当に贅沢だなと思います。夏休み中にもっとAI勉強しますー